またまた「せん妄」にあたってしまった・・・
超ラクなアサイメントのはずだったのに
今回はダブル (2:1) アサイメント
78歳女性、バイパス術後3日目
たいてい1日目でICUから出るのですが、輸血が必要なため残っていました
まだ、チェストチューブも入ったまま
それをのぞけば、一晩スヤスヤと寝て明日には病棟に行ける予定
もう一人は、バイパス術後5日目の68歳男性
こちらは、気胸とイレウスのため、病棟から戻ってきてしまった患者さん
とはいえ、NGチューブなどの管理以外はチェストチューブもペースメーカーもなく、点滴や尿量の管理だけでいいはず
いぃのかなぁぁ、こんなアサイメントで
でも、今までの経験では、ここ (CVICU) では「必ず何か起こる」
ぜったいに、何も起こらずシフトが終わったことがない
tisaneの頭上、暗雲ただよう
案の定、78歳女性のほうがいきなり "Mr. K(病院の名前)!" と叫びだした
ミスター K(病院の名前)って、だれ
日本語で言ったら、「日赤さん!」とか「聖路加さ~ん!」って呼んでいるわけでしょ・・・ありえない
せん妄だ
「お前なんて、信用できない!」と怒鳴られた
チェストチューブが抜けそうになるくらい、もがいてベッドから降りようとしている
患者さんの叫び声で、JさんとD君の二人のナースがヘルプに来てくれた
その間に、医師に連絡
当直医はHalodolを口頭オーダーしたかったのだけれど、これは電話での指示はダメで、必ず医師の手書きのオーダーじゃないと処方してもらえないことになった薬
そのことを伝えると、今度はこの医師に怒鳴られた
「私は十数年CVICUの医師をしているが、そんなの聞いたことないっ!」だそうだ
それもそのはず、最近できた「きまり」ですから
患者に怒鳴られ、医師に怒鳴られ・・・
そこへJさんがやってきたので、さっさと電話を代わってもらった
経験豊富なJさんが、なだめすかしても納得しないので、Halodol(抗精神病薬)は諦めていただきVersed(全身麻酔薬)にしてもらった
Jさんは、「こういう場合は、Versedのほうが効くと思います」と言っていた
そういうテがあったのか!
ただ、Versedは気道確保が大事なので、1mgのオーダーだったけれど最初は半量でね、と先輩ナースが教えてくれた
0.5 mgをシリンジに入れて患者さんのところに行くと、また患者さんに怒鳴られた
「そんなもん、信用できるか!さわるな!!」
そりゃ、こうなるのは分かっていたが・・・
そこで、tisane = 悪者
D君 = 悪者から救ってくれるヒーロー
Jさん = 影武者
のシナリオで、と病室の外で打ち合わせ
tisaneに向かって起こっている患者さんを、D君がなだめすかし、その間にJさんがこっそり中心静脈ラインに触ってIV Push!!
大成功
・・・と思いきや、5分たってもちっとも薬が効いてくる様子がない
3人、とりあえず退場
さらに、0.5 mgをシリンジに入れて再び登場
2回目のIV Push!しようとした瞬間、患者さんが影武者Jに気がついた
まずいっ
とっさに影武者JはD君の味方になって、「あら~、点滴が終わっている、新しいのに取り替えなくちゃねぇ」
そ、それ、昨日から止めている点滴デス・・・
そそくさと新しい点滴バックをあけて、ポンプをスタート
あんまりいっぱい水分いれないでねぇ、と心の中で願う悪者T
その隙に、もう0.5 mgをPush!
その間ヒーローD君は、向こう(廊下)に出たい、とわめく患者さんの要望に応えるふりをして、ベッドのコンセントをはずしたり入れたり、ストッパーをはずしたりまたかけたり、酸素のカテーテルを意味もなくいじったり・・・ヒーローのくせに、結局なにもしていない
なんだかんだ、とごまかして、結局ベッドは廊下には出さず10センチくらい動かして「おやすみなさい」とヒーローが言ったら、患者さんもすんなり「おやすみ」だって
なんだよ
Versed 1mgあげた後でも両目はガンガンに開けているけれど、とりあえず静かにしている患者さん
その間に、記録記録
・・・と思ったら、お隣のアラームがけたたましい音
モニターを見ると、心拍150!!
いきなり、ですか?
A-fibになったのか、STになったのか、見分けがつかない
SVT
アラームの音で、JさんとD君がまた駆けつけてくれた
とりあえず、血圧も患者さんの様子も変わりなかったので、12誘導をとって医師に連絡
ペースメーカーのワイヤーすらなかったので、A-fibかどうかも見分けられない、と話すと、また怒鳴られた
「オペ後たった5日目で、ペースメーカーがもう抜けているとは、どういうことか!」だって
たしかに、ちょっと早いとも思ったけれど、病棟に出ていた患者さんだから仕方ないし
なにより抜いたのはアタシじゃない!
Amiodarone(抗不整脈)の点滴を開始していると、D君がまた来て「何か手伝うことない?」と聞いてくれ、採血してくれた
Jさんも、その後どう?と様子を見に来てくれた
アタシのアサイメントが一番軽いはずなのに、私の患者さんの所にはいつもナースが3人いる、と冗談をいうと、Jさんは笑って「気にしないでね~」だって
いつか、他のメンバーをお手伝いできる日がくるのかなぁ