ペースメーカー

July 28, 2009

死からの生還

Defib
結論から言っちゃうと
タイトルどおり
受け持ちの患者さんが一回死んで、生き返りました

まいった

弁置換術後5時間経った患者さんを11時に引き継いだのですが、申し送りで既に「ベースメーカーが上手く作動していない」だって
ペースメーカーは、心房と心室に釣り針のようなフックになった細い針で心筋にひっかけ、そこからワイヤーが体の外に出ているタイプ
この患者さんは、ペースメーカー無しでは心臓は停止状態
ペースメーカーがないと、心臓は動いていないんです
それが、ペースメーカーが上手く作動していない、だって?

まずいんじゃないか

詳しく準夜勤のナースに話を聞くと、DDDで100%ペーシングしていて時々ペーシングしなくなったので、DOOにしてある、と
まぁ、設定の詳しい話はともかく、ときど~きペーシングできなくて血圧が下がる、のだとか
当たり前だ
心臓が拍動しないのだもの

それで、体の外に貼り付けるパッド式のペースメーカーも病室内に用意してありました
もちろんパッドは既に体に張り付いている
あとは、機械につなげてダイヤルを"Pace"に回すだけ
準備OK

11時半に申し送りが終わり患者さんに声をかけたときには、うっすら反応がありました
両手を握ってくれました
患者さんはまだ呼吸器につながっています
0時近くになって、血圧を測っていた動脈ラインの波形がおかしくなり表示してある血圧が下がり、注意アラームが鳴りました
モニターを見ると、心拍はしっかりペーシングされている
それなら、動脈ラインの固定が悪いのかな~
時々ある、こういうこと
血圧が低いのでギョッとするが、実は波形が弱く血圧を低く読んでいるだけ
それで、あたくし動脈ラインの挿入部をいじくっていたんですね
この角度かなぁ~ もうちょっとかなぁ~

次の瞬間アラームがけたたましく鳴り、はっとモニターを見ると
心拍が 0 (ゼロ)
ドラマで見るあのまっすぐライン に チョボチョボとペースメーカーが刺激を送っている…

正直に言います
最初に頭に浮かんだのは、「モニター、壊れたか?」

患者さんは、呼吸器で規則正しく呼吸している
顔を見た・・・ら、真っ白
えっ、さっきまでピンク色だったのに
頚動脈、触れず
これがまた、首周りがワタシの大きな太ももくらいあるものだから、本当に触れていないのか動脈が深すぎて触れないのか、迷った
もう、顔で判断したって感じ(探しても触れない顔だな、これは・・・死人のお顔)
って、心臓は動いていない、つーことだな? なーーーーー!!
モニター、壊れていないよ

自分でもビックリでしたが、大声って出るもんです
同僚から、後で「怖い」と言われました
I NEED HEEEEEEEEELP!!
1回じゃないです、4回叫びました

それで、パッド式のペースメーカーのダイヤルをぐるりと回しました
カムバーック!
のに、ペーシングしない
この機械、どーなっているんだ?

ものは経験するもんです
このタイプの除細動機、気をつけてください
↑↑写真とはちょっと違います、12誘導が読めないタイプです・・・その写真が無くて変わりにコレを載せていますので、あしからず
除細動やCardioversionはパッドのみで心電図のリードをつけなくても機能します
た・だ・し
ペーシングの場合はパッドだけでは、ダメ
心電図のリードを向かって左の白いポートにつないでね
じゃないと、ペーシングしないからっ(こんな事態になるまで知らなかったなんて、情けないです)

リードを探して引き出しを開けたら、入っていなかった・・・トホホじゃ済まない
まったく、自分の優先順位の悪さに呆れました
バイタル、大事
点滴、大事
でも、一番大事なのは、心臓を動かしているペースメーカーの予備を万全にすることだった
今心臓を動かしているペースメーカーが作動しなくなったら、どうすんのサ
10秒と時間はないのだぞ

このパッド式のペースメーカー操作は諦め同僚に代わってもらい、その間にエピネフリンを1mg
この時には、既にCPRは始まって医師もちょうど到着

当直医の決断、早かったですね
多分10分と経たないうちに、その場で開胸することに
閉じた胸の傷を再び開ける準備にかかりました

エピネフリン、アトロピン、バイカーボネイト、カルシウム剤、そしてノルエピネフリンの点滴
その間、CPRが続きます
開胸する準備のため、患者さんの体はドレープ(布)をかけて滅菌エリアになるので、CPRも滅菌手袋をして行います

開けてビックリ
釣り針ペースメーカーが外れていたんだってサ
それじゃぁ、どんなに刺激の量を上げても、心臓は動かない
新しいワイヤーをつけてもらい、新しいペースメーカーにつながりました
ちょろりと患者さんの胸部をのぞくと、白っぽい色の心臓がビクンビクンと動いていました

そのまま患者さんは手術室に運ばれてゆきました~

ワタシ、こういうときダメダメなんです
エピネフリンなんか、手が震えてシリンジが割れ2本も無駄にしました(って、どーいう馬力だったのだろう)
みんな、後で"good job!"と励ましてくれましたが、合格点がつくとしたら助けを呼ぶ「叫び声」だけですね

手伝ってくれた先輩二人に聞いてみたら、日ごろからオープンチェスト(病室内での開胸用)のカートの引き出しのラベルを見て、何がどこに入っているかチェックしているのだそうです
オープンチェストって言われて、アタシが覚えていたのは一番上に乗っているトレイを開ければ「なんでも入っている」ってことくらい
でも実際には、温めた食塩水を入れるボウルとか、だいたい人肌に温めてある生理食塩水なんて病棟に準備していなかったです
吸引ももちろん必要だし(胸腔内を吸引する)
なんか、メスも入っていなかったらしい

心理的にも今日の私はけっこう弱気で、CPRをしながら
「心臓の手術をして、助かりませんでした」っていうのは無くも無い話しだしなぁ、とか
そんなことになったら、Code Blue委員会に呼びつけられるんだろうか、とか
ご家族に誰がなんと説明するのだろう、とか
いつもなら「ゼッタイ助ける!」と念を送るのに、今日は引け腰
患者さん、ごめんなさい
でも、どーいう運命なのか、そーいう時はかえってなんとかなるのがワタシの人生
とりあえず、結果オーライ

オープンチェストになるとき、患者さんはいずれ手術室に連れてゆかれるので、オペ室の当直チームに連絡します
外科医二人、麻酔科医、ポンプを管理する技師さん二人、看護師二人
この連絡が早かったのも、患者さんが生還できた理由です
当直医も、医師がもう一人居れば安心してすばやく開胸できます
すぐにチームに連絡してくれた管理師長に感謝です(使えるじゃ~ん)

麻酔科医に怒られちゃったのよね、ちょっと
ライン類がぐちゃぐちゃだったから
頸部のラインは二股になっており、PAライン類も同じようなところにごたごた
言い訳をすれば、薬のボトルから首の付け根までたどってはおいたものの、引き継いですぐだったので整理しているヒマはなく…
麻酔科医が昇圧剤を投与したい時に、「これは、どこにつながっているんだ!」って怒鳴られた
逆から(首の付け根)からたどると一目瞭然、それは頸部につながっております
麻酔科医は、抹消の腕につながっているのじゃないか、と心配していたのでしょう
抹消に注射したって、意味がないから
「ホントだな?ホントだな!!コレは昇圧剤なんだぞ、注射するぞ、すれば分かるんだからな!」とまで言われましたヨ、ったく
麻酔科医も必死だったのねぇ
ぐちゃぐちゃながら、確信もあったのです
引き継いですぐ、使っていない抹消のラインはロックして腕に固定しておいたので、腕には何もつながっていないのは確かでした
やっぱり、のんびりかまえていないで仕事はさっさとするもんです

1時間半後、患者さんが再び手術室から帰室
ノルエピネフリンの点滴とペーシング
それでなんとか朝まで乗り切りました

ちょっと体をきれいにしようと拭いただけ、レントゲン用の板を体の下に押し込んだだけで血圧が下がったんです
それで、体位交換どころの騒ぎじゃなく、命を助けるためならじょく創予防は二の次
朝にそのまま引き継ぎましたが、午後くらいには落ち着いてくれるのでしょうか
もちろん日勤は経験20年のベテランナースが受け持ちになりました
日勤さん、がんばって

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July 23, 2008

昇圧剤かペースメーカーか

久しぶりに、比較的スムーズな回復をした開胸術後の患者さん
それもそのはず、若い 
51歳

51歳で冠動脈パイパス術が必要とは、この先なんとも不安な気もするが・・・
高血圧と診断されても、薬を飲まず、タバコはやめず、とうとうこんなことになってしまったようで

タバコが好きなのに、やめろ、というのは酷と分かっていても、心臓病になったり術後抜管に時間がかかったりするのを見ていると、やっぱりできればやめたほうがいいんじゃないか、と思ってしまいます(それに、呼吸器疾患もね)
でもね~、コーヒー好きのアタシに医者が「コーヒーをやめろ」って言ったら、やっぱり暴れると思うし・・・

Just give me a cup of coffee, so no one gets hurt!

そうだ、術後の順調な回復の話だった
夕方5時に帰ってきた、51歳の男性
3箇所のバイパス術

最初は、ネオシネジン(非カテコラミン系昇圧剤)を使っていたのですが、準夜勤で一度目が覚めたとき暴れだし、血圧が上がって降圧剤を2時間使用
それからまた血圧が下がって、ネオシネジン・・・

引き継いだときには、ネオシネジンとインスリンの点滴を使っていました
年齢と帰室時間と、特に術中や術後の合併症もなかったことから、予定ではさっさと抜管(呼吸用の管を抜く)をして、昇圧剤も切り、朝にはスワンガンツも抜き、ベッドの横に腰掛けることくらいできるかなぁ~
という予定
久しぶりに、順調なステップアップができるのか、とワクワク

夜中の11時
「痛いですか?」にウンウンとうなづくので、あの手この手で痛みのコントロール
まず、これに結構時間がかかった

そして
帰室から0時までの出納バランスが、1600mlオーバー
これは、開胸術後にしては、少なめ
どうりで、ネオシネジンを使っても、左心の後負荷が上がる一方で血圧が上がらない
中心静脈圧も6~8と、術後にしては低い(これ、低いんですって!)
血管内脱水かな?
ということで、コロイド(アルブミンは高いので、ヘクステント)でボリュームを追加して解決
その後は、すばらしい心拍出量をキープ

午前3時の血液検査、異常なし
心電図の変化なし

呼吸器セラピストが、早く抜管しよう、しよう、とせかす
彼女は、準夜勤から深夜勤まで超過勤務をさせられているので、忙しい朝方に抜管するのではなく、夜中のうちに済ませてしまいたいらしい

でも、こっちはそうはいかない
痛み止めのせいで、患者さんはハッキリ覚醒していないし
手術室の記録を見ると "Moderate to Difficult Airway" となっている・・・つまり、手術室での挿管がやや困難だったのだ
挿管が難しかった患者さんは、抜管をしてもまた再挿管になりやすい
で、再挿管する時、わざわざ当直の麻酔医を呼ばなくてはならない
こんなこと、誰がやるんですか?あなたが再挿管するんですか??と、セラピストに言いたいくらいだった
こういう患者さんの場合は、安全のため朝の5時過ぎになって当直の医師がラウンドを始めてから、抜管することになっている

午前3時までに、100回くらい「Can I extubate, can I extubate」を聞いた気がする
他の術後の患者さんを見回って、またtisaneのところに戻ってくる
まるで、うるさいハエだ

どうにか、朝5時40分に無事抜管
これで、セラピストからも開放される~

あとは、ネオシネジンの量を減らしていけばいい
と思ったけれど、これがなかなか切れない
もう脱水ではないと思うけれど、血圧が上がってこない

6時半
チャージナースが見回りに来て、「どう?」
“ネオ、切れないんです”とtisane

その時、ネオシネジンは0.7mcg/mg/min
血圧 (ABp)が98/56、MAPは60代あったけれど、こんな状態が3時間続いている
血圧が100代になるんだったら、昇圧剤はどんどん減らそうと思っていたけれど、三桁にならない

すると、チャージナースが一言
"Pace him"

ペースメーカーを使え、というのだ
ペースメーカーを使えば、血圧が上がってくるのは分かっていたけれど
昇圧剤を使うか、ペースメーカーを使うかの天秤にかけたら、昇圧剤をとるのだと思っていた

チャージナースの方法は、ペースメーカーを使って血圧を上げ、昇圧剤を切る、というもの

やってみた
AAI 80
今ひとつ、血圧に変化ナシ

AAI 90
これで、SBp108/
さっそく、ネオシネジンを0.5mcg/kg/minに減量
血圧は、下がらない

これなら、どんどん量を減らしていける
そこへ、当直の医師と日勤の医師が一緒にラウンドしてきて、状態をたずねられた
「昇圧剤を切りたいので、ペースメーカーを使ってみました」と、チャージナースの受け売りのtisane
すると、医師は「ふん」と満足げだ

やっぱり、そうなんだ
ペースメーカーを使うほうが、昇圧剤をいつまでも使っているよりいいんだろうな
予定では、今頃ベッドの横に腰掛ているはずだった
もうちょっと早くに、ペースメーカーを使ってもよかったのかも

当直医と日勤の医師が、次の患者さんの所へ移動しかけたとき、日勤の医師がいきなりこっちを向いて
「心拍出量のために、ペーシングしているんじゃないんでしょ?」と言って、ニヤリ
tisaneは試されたのだ~
目的を理解してペースメーカーを使っている?とでも言わんばかりだ
こんな策、チャージナースの入れ知恵というのが、バレたかも、アハハ

というわけで、日勤の申し送りの時には、ネオシネジンは0.3mcg/mg/minでした
これなら、ほぼ使っていないも同然
すぐに、この点滴は止めることができそうです

ただ、いつまでペースメーカーを使うんだろう?
あと2時間くらい使って、様子を見たんだろうか
その後の回復がちょっと気になる患者さんでした

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February 02, 2008

ペースメーカー 使える!

ペースメーカーって、心臓にワイヤーが入っているわけでしょ
そこからして、なんだか怖い
しかも、使い方間違うとR on Tを起こしたりする・・・なんて習うもんだから余計にビクビク
ペースメーカー無しでは、「心臓、動かない」状態の患者さんとか、マジ?みたいな
電池切れにだけは、なりませんように
ペースメーカー、勝手に壊れませんように(機械だし)
まちがっても、ワイヤー抜けませんように
神頼みの世界(情けない)

でも、ペースメーカーもなんだか強い味方になってくれそうなんです
大動脈弁置換術直後の患者さん
夕方オペから帰ってきたときには、血圧が「高い」からNicardipineというCa Channel Blocker(カルシウム拮抗薬)を使っていたのに、夜勤で引き継いだ時にはなんか、怪しい
アタシって、血圧下げちゃうオーラでもでているのかな
ぐんぐん ぐんぐん 下がってきて、慌てて点滴をturn off!
半減期が2~4時間と長いから、さっさと切っちゃわないと

あらかじめ、Neo-Synephrine(昇圧剤)のオーダーをもらっておいてよかった~
心拍出量も良好だし、血管抵抗 (SVR) は低いままなので、「ニオ」(って、みんな呼んでいます)で血圧が上がると思ったんだよね・・・
確かに、上がった
けど、問題発生
心拍出量が、下がってきた
これじゃ、意味ない
血液が体に回らないじゃないか

どうしよう・・・とチャージナースに相談
そこへ、Lift Teamという体位交換を手伝ってくれる筋肉マン達が登場
彼らは病院中の病棟を回って、体交をして歩く
2時間ごとに来てくれます

なにしろ、ナースでも助手さんでもないもんだから「そぉっと、ね」とでも言わない限り、ものすごい勢いでぐるんっと思いっきりよく向きをかえちゃいます
挿管チューブ、胸腔ドレナージ、果てはペースメーカのワイヤーとか、抜けないように管理するのはナースの役目
安全を確認するまで、Hold on, hold on!!とお願いしながらチューブの長さの確保

さて、今回もさっそくぐるんっ!
・・・と、患者さんの心電図→PVC(心室性期外収縮)
だから~~~

チャージナースとtisaneは、モニター凝視
血圧は下がってこないし、落ち着きそうだし
そんな2人を尻目に、マッチョマン達は次の患者さんのところへ去っていきました

「どうせ、12誘導とるんだし、今PVCが出ているうちに済ませちゃえば?」というチャージナースの助言を受けて、12EKGを装着
そのころには、NSRとすっかり正常な心電図に

でも、ここが「経験」の差なんですね
チャージナースいわく、またPVCが出るからそのまま付けたままにして、出た瞬間に「記録」して、と
待ちました・・・モニター見ながら

出ない

その間、採血したり血糖値計ったり、ヒマつぶし~

出ない

しょうがないので、NSRの心電図をプリントアウト
そこへ、チャージナースが戻ってきて「どう?」っと行った瞬間に「出た!」、とチャージナースがプリントアウト
なんだ~、なんか不公平(←意味不明な感情)

でも、PVCじゃなくてJanctionalになっちゃいました
ジャンクショナル・・・心室しか、動いていないじゃないですかっ
血圧、下がるじゃないですかっ

案の定、血圧の数値は110から90へ
オォォォ ノーーー!な、tisane
「こういうときはね、ペースメーカーなのよ」と落ち着いて、ペースメーカーのダイヤルをグリグリと回すチャージナース
VVIという、心室のペーシングだけをする設定でしかも心拍数を患者さんの心拍数より遅くしてある、いわゆるバックアップの設定から
DDDという、心房も心室もペーシングする設定にするのだそうです

そこで、心房に入っているほうのワイヤーの感度をまずチェックして・・・と、アタシに説明なんかしている間に血圧80/
それから、心室のワイヤーの感度と刺激の強さを元に戻して・・・と、悠長にダイヤルを回している間に、血圧63/
んー、もう、この頃には、tisaneは受け持ちであることを放棄
チャージナースに全てをお任せしますっ

これで、よし!っと、チャージナースが心房のワイヤーの刺激を10mAに上げて、ペーシングの速度を患者さんの心拍より早くしたら・・・(DDD 90)

戻ってきたー血圧が(涙)
救われた・・・患者さんもtisaneも

DDDでもいいけれど、場合によってはAAI(心房のみをヘルプ)でもいいですよね
がんばって、落ち着いて感度チェック + 10mAにすればいいんだ

心拍出量 = 脈拍数 x 一回心拍出量
だったから、血圧も今ひとつ、心拍出量も上がりきらない、という時には、ペースメーカーが有効なんだそうです
ペースメーカーって、こういうふうに使うんだぁ

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December 13, 2007

ペースメーカー クラス

ペースメーカーのトラウマから、ずっと心待ちにしていたクラス
今日は、ペースメーカーのクラスでした(もちろん、初心者むけ)

ペースメーカーといってもいろいろ種類があるのだけれど、この日は特に、毎日病棟で使う一時的に挿入しておくペースメーカーについて
参加したのは、CVICUの新人 4 sisters(tisaneを含む)と、CVICUに他の病院のICUから移ってきたZちゃん
その他、ICUのナース2人とTCUのナース2人
午前中4時間のクラスでした

講師は、CNS
説明がすごく上手で、おばかな質問にも時間をとって分かりやすく説明してくれます
質問が出たときに即解決=最も効果的な学び
の鉄則をそのまま形にした授業
熟練を感じるなぁ~
授業を受けながら、実習指導のカンファレンスもこんなふうに進められたら・・・と考えておりました
↑集中力に欠けるtisane

雑念はさておき、この種のペースメーカーは4sistersにとっては必須項目
だいたい、感度のチェックでつまづいているtisane
DDDからAAIにしたら、心拍出量が回復した、なんて話をsistersの1人から聞こうものなら、首をかしげ頭をひねって考える・・・のに、わからない

この三つの頭文字は、ペースメーカーのセッティングを示すコード…だそうで…
だいたい、ここから「よく考え」ないと間違えそうになる
たとえば、最初の二つのDは、DuralのD 心房と心室の両方のこと
最初のDは、ペースメーカーがどこを刺激するかを表していて、この場合は「心房と心室」
二つ目のDは、ペースメーカーがどこを感知しているかのことで、この場合は心房と心室の両方の心拍を感知するように設定
設定の中には、DVIっていうのあるんです・・・両方刺激するけれど感知しているのは心室だけ
はぁ???
最後のDは、心拍を感知した結果ペースメーカーが何をするのかを示しているらしく、心拍があったら刺激をやめるのか、それとも心拍があっても結局刺激するのか

…本当は、コード3つじゃなくて、5つなんだそうです
だから、DDDXXっていうのが本当の設定なんだそう
初心者の私たちには、3つで限界です
4 sistersは、クラスの後ちょっと居残りをして、ペースメーカーのダイヤルをグリグリいじくっていました
ここなら、患者さんにくっついていないし、ぐりぐりしても安全

ちなみに、ウチの病院で使っているペースメーカーは$5,000
カバーだけで$25なのだそうです
落として壊したくないものだ・・・それより、落としてワイヤーを抜きたくないものだっ

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November 28, 2007

ペースメーカー パニック

オリエンテーションも、中盤
ちょっと「危険」なスキルもプリセプター付きでやらせてもらえるように…

オリエンテーションは、病棟でプリセプターから教わる部分と
クラスに出て理論を習う部分の2本立てで進んでいます
クラスには、CVICUだけじゃなくてICUやIR、TCUなど他の部門に配属になったナースや、系列病院のクリティカルケア新採用のナースも一緒に参加するので、クラスメートは全部で40人くらい

基本的には「クラスで習っていないものは、病棟でもやらない」のですが
なにしろペースメーカーのクラスは12月半ば
これじゃ、オリエンテーションも終わっちゃいます
ペースメーカーはウチの病棟では茶飯事
必ず患者さんにくっついています
Temporary(一時的)なペースメーカーで、術後の経過が順調ならあとで抜くもの
というので、新人4人のプリセプターはチャージナースと同意の上、ペースメーカーを「教える」ことにしたようでした

ところで、ペースメーカーの何を習うのか、というと
今は毎シフトごとに必ず行う設定のチェックを特訓中
Threshold (スレッシュホールド)をチェックします
つまり、ペーシングの感度とか強さの設定とチェック
モードはいじりませんっ

「ペースメーカー」って聞いただけで、おっかない
だいたい、心臓なんて大事な臓器にワイヤーがはいっているんだから…しかも、たいてい4本も
(ナースらしからぬ発言)
それを、mAを上げたり下げたり、mVを上げたり下げたり…というのを、プリセプターがやっているのを見た
5回も見た
でも、何がなんだかさっぱりわからない
mAってなんだ?mVってなんだ?の世界

途中いろいろあったけれど(経過は省略)、ようやくThreshold チェックの手順が分かってきたところ
そこで、プリセプターが一緒に練習してくれる、と言ってくれました
さっそく本物の患者さんでチェック開始
まずは、心拍数の設定を下げて、それからmAを0.1にして…云々、云々…で、感度チェック終了
どのくらいの感度で、実際の設定はいくつか、この数字を記録するので覚えておきます

次に、強さのチェック
強さのチェックでは、実際に患者さんの心臓をペーシングすることになります
ペーシングできた強さと実際に設定した強さを、これまた記録しておくので、それらの数字を忘れないように手元にあったメモに書き留めはじめたtisane
それを見て、プリセプターが
"Bring it down! Bring it down!!"と横で超パニック!!!!!
はて?何を下げるんだ??と、状況が全く分かっていないtisane
プリセプターは、"Quick! Quick!!"と焦りまくり・・・
(プリ)「数字なんて、後で書けばいいからっ」
(tisane)「でも、忘れちゃいそうなんですぅ」
(プリ)「いいから、後で後で!」
(tisane)「お願いですから、数字覚えておいてください」
↑とうとう、訳の分からない発言・・・

はい、またもや、やってしまいました
ペーシングなんて必要なければしない方がいいに決まっています
余計な刺激で不整脈でも起こされたら、たまりません
だから、必要な「強さ」がわかったら即座にペースメーカーの心拍数の設定を患者さんの心拍数より遅くしなくちゃいけないんです
ペースメーカーのほうが遅ければ、患者さんの心拍が先に起こるので、結局ペースメーカーは作動しない、というわけ

はぁ~~、よく考えたらそのとうり
メモをとりつつしばらく心臓をペーシングし続けたら、プリセプターも焦るはず

…とこんな話を今日のクラスで、同じ病棟に配属になった3人にこの話をしたら、Lちゃんが「そうなの、そうなの!!」と興奮して話し出しました
どうやら、彼女もペースメーカー初挑戦したらしい
結果は…

「途中でプリセプターにペースメーカーを取り上げられた」

もう、これにはみんなで大笑い
気の強いLちゃんが、その手からペースメーカーをもぎとられる様子を想像するだけでおかしすぎる!
tisaneも笑いながらも、アタシも似たようなものだったし、と思ったけれど笑いが止まらない(涙

明日もクラスです
あさっては、点滴薬についての特別講義
というっても、CVICUの私たち4人だけ集まって、点滴薬の復習です
看護教育部のICU担当の教育者に特別講義をお願い…
↑「どうしても分からないんです!おしえてぇぇぇ~」と泣きついた、と言ったほうが正しいかな?
ともかく、快く引き受けてくれた担当者に感謝です

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