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遊んじゃった

夕方7時半になって、バイパス術から帰ってきた79歳の男性(見た目、ハゲたおじいちゃん)
実は、CLLがあってオペが長引いたのです

CLL????
なんすか?耳慣れない略語
Chronic Lymphoid Leukemia
白血病があると、オペが長引くのですか??
このCLLのせいで、慢性的に白血球数が高く、血小板が少ないのだそうです
血小板が少ない→→→出血が止まらない
そーゆーことですか

術中に、全血3パック、血漿2パック、血小板2パック、cryoprecipitate(日本語では、寒冷沈殿血漿ですか?第 VIII因子を多く含む)を6ユニット
CVICUに戻ってからも、さらに全血1パック、血漿2パック、血小板2パック、cryoprecipitate10ユニットを輸血
その間、胸腔ドレーンからは時間300 mlも400 ml出血していたそう

グラフトした冠動脈から出血しないように、血圧のコントロールはSBP130以下、と低めの指示が出ていました
出血したら、タンポナーデ
タンポナーデになったら、その場で開胸
そんなの、アタシだってイヤだ

そこで、propofolという麻酔鎮静薬を点滴しながら、まだ起こさないように、まだ抜管しないように、朝方までは呼吸器にのせていくことになりました
↑そうだ、そうだ、そうしてくれ

夜中に引き継いで、1時になる前にすでにこのおじいちゃんが目を覚ました
propofol使っているじゃないかっ(ゼンゼン利いていない)
とりあえず誘導尋問で、痛み止めをあげ、しばらく眠るかなぁ~~と思っていたけれど、1時間で起きた
手をバタバタさせ、チューブ類をいじって
呼吸器の管を指差して「抜け、抜け」の合図
ムリですよ~、あと2、3時間は安静だから~、眠れないなら点滴増やしてあげる・・・とpropofolの速度を速める→患者さん、静かになる→血圧、下がる→昇圧剤使う→脱水気味にしておいたので、昇圧剤利きすぎ→血圧上がる
135/77
Nooooo!!
これ以上血圧が上がったら、殺される(誰に?)
→昇圧剤、切る→血圧下がる→しょうがないのでpropofolを減らす→患者さん、起きる→「抜け、抜け」

また、これだ
あと、2時間、あと2時間だけ我慢して~~っと、出血のことやら血圧のことやら、いろいろ説得+痛み止めを差し上げ、少しトロトロしてくれた

朝4時近くなって、休憩時間の交代のナースが来たので、5時半ころの抜管を考えている、と説明したら、
今、propofolを切って、4時半ころ呼吸器の設定を自発呼吸だけにし、5時に私が休憩から帰ってくるころに血ガスを取ろう、ということになった
その間、清拭もしておいてくれる、というのだ
ゲイだけど、いいやつだ(関係ないけど、ゲイの人は優しいです)

彼、トコトコと病室に入って行き、おじいちゃんに「あと、2時間だから我慢して」と説明
私が、夜中の1時に「あと2、3時間」ととりあえずだまし、さっき1時間前に「あと2時間」と言って、
今度は彼が「あと2時間」と言ったものだから、患者さんはワタシを見た(あと、1時間でしょ?という目)
思わず「だんだん、延びていくねぇ」とニヤリのtisane
それを見てニヤリのおじいちゃん

休憩から帰ってきたら、血液検査をして呼吸のテストをするから、と手を握ると
ギュウゥゥ~っと握り返してきた
これは、「約束だぞ!」の意味?

朝5時半に帰ってきた血ガスが、アルカローシス(7.58, 22, 150, 25.1, 3)だったので一応医師に電話
「今、病棟に行くから」の答えから、上がって来てチャートを見て、考えて、ようやく抜管OKの指示が出たのが6時
その間、例の彼が清拭をしておいてくれたので、tisaneは降圧剤の管理をしながら患者さんのベッドサイドで筆談に応じていた
When? とか
Tell him(医師)to HURRY UP!とか
時計を見ながら、おじいちゃんは言いたい放題(書きたい放題)、そしてチューブをつけたままニヤリと笑っている
ベッドを起こしたり、チューブの角度を変えたり、テレビをつけたり、あの手この手でだましだまし
チューブがのどに当たって気持ち悪いのか、しきりに自分でもチューブを触っている
「触ってもいいけど、勝手に抜かないでね」と伝えると、またニヤリ(抜くか、アホ、とでも言いたげな目)
ここまでくると、なんか笑えた

おじいちゃんをだますつもりはなかったけれど、結局最初の「抜いてくれ」から5時間後にようやく抜管
よく、聞きわけて我慢してくれました~

朝7時に帰る前に「交代するから」と伝えると、また手を握って「名前は?」と聞いてきた
おじいちゃんはずいぶん感謝してくれたけど、はっきり言ってこっちが楽しませてもらっちゃったヨ
どっちがキツネで、どっちがタヌキだろう?

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Comments

CLL,うちの病棟うじゃうじゃいますねぇぇ。
そしてCLL・AMLの症状の一種なのか??というくらい全ての患者さん、とっても良い人!!! 
なんだかほほえましい日記。抜け、抜けという割には 絶対に事故抜管しないところが なんだか可愛い。 tisaneさん、お疲れさまでした。
そして休憩中に 清拭をしてくれるナースってどんだけ素敵なナース!?
アメリカにもそんな気が利くナースがいたのですね! ←かなり偏見。

Posted by: まる子 | 03/10/2008 at 02:21 PM

☆まるちゃん
さすが、オンコロジー
CLLなんて、はじめてでしたよ~~
たしかに、よく理解してくれてよい人でした
つらい治療を乗り越えているから、人間できているのかなぁ??
こんどいろいろ教えてね

Posted by: tisane | 03/10/2008 at 02:43 PM

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