早期離床
入退院が激しいから、同じ患者さんを3日続けて受け持つ、ということも少ない病棟
今週末の土日と月曜日で、3日連続受け持ちは、5人中3人だけでした
一人は、火曜日の心臓外科手術待ちのおばあちゃん、90才 ← 90才でも心臓の手術する時代
二人目は、消化管出血のおばあちゃん
結局今日(火曜日)には退院なので、計5日間の入院でした
三人目は、胸痛で入院してきた80歳のおばあちゃん
残り二人の患者さんもおばあちゃんで、オールおばあちゃんのお世話に追われた週末でした、アハハ
三人目の胸痛のおばあちゃん
この3日間ですごく元気になりましたよ~
というか、かなりスパルタ ← いえいえ、早期離床へのリハビリです
やっぱり、スパルタ・リハビリ…か
受け持った初日は、夜勤でも呼吸状態が安定していない状態で引き継いだtisane
部屋に行ってみると、意識はもうろう
手足をやっと動かせるだけで、当然2時間おきにナースが体位変換、食事介助(食べないけど)、フォーレ(尿の管)も入ったまま
か、と思いきや、夕方にはフォーレを抜いちゃいました(スパルタ、開始)
さて、どうなる?
二日目、スパルタの続き
カーディアック・チェアという、寝たきりの人でも座位が取れる椅子に強制的にのせる
それもこれも、呼吸状態が安定するのを確認してから…なんて悠長な話じゃなくて、呼吸状態を確認「しながら」、の同時進行
つなわたり、ですよ
結局夜間は、フォーレを抜いたあと尿が出なくて、朝一番でtisaneが導尿
朝まで、待つな!と夜勤に言いたい(ボヤき)
三日目、がんばるおばあちゃん
カーディアック・チェアに乗せたら、2時間くらいは座っていられたのでヨシヨシと思っていたら、疲れが出たのか、夜間にVT(心房粗動)を起こしていたらしい
80歳だもの、疲れるよ
月曜になって、さっさと退院させたい退院計画員に洗脳された医師が、tisaneのところにやってきた
「いつ、帰れるかなぁ?」
今日は、ムリでしょう(いくらなんでも)
「家に帰せるかな?」
おいっ! 3時間前にVT起こしたおばあちゃんを、家に帰すのか? おに
家に帰すなら、その前にPT(運動療法士)呼んでください、酸素の手配も必要です、センセ!
そんなやり取りを聞きつけた、退院計画員が私たちの会話に参加してきました
結局、今日PTをしてみて、退院は二日後くらい
家ではなくて、ナーシングホームに転院ということになりました
当たり前だ
恐るべし、アメリカの早期退院
あまりの大胆さにおののくtisaneでしたが、不可能な話じゃなかったんです
午後に、PTがやってきて、おばあちゃんをベッドに座らせてみました
座れた!
それなら、普通の椅子に座れる、ということで、椅子に座らせてみました
30分経ち、1時間経ち
おばあちゃんの心電図も呼吸も安定しています
ついでに、面会者も登場して、おばあちゃんの気を紛らわせてくれました
2時間くらい経ったところで、PTさんが戻ってくると、おばあちゃんが「トイレまで歩く」と言い出したのです
室内のトイレですが、歩行器とPTさんに抱えられるようにトイレまで歩いていったおばあちゃん
トイレから戻ると、さすがにヘトヘトでしたが、自信がついたのか、自慢話を…
入院する前は、車の運転もしていた、と
ウソでしょ~?
あながち、ウソでもないみたいです
たしかに「運転」していたのは、入院直前というよりもっと前のことのようですが、一人で暮らしていて、歩いてトイレにも行っていたし、杖も歩行器も使っていなかったようです
ただ、お掃除や食事の支度をする人は、お願いしていたようですが
自慢話をされたPTさんが、話に乗って、「どんな車に乗っていたの?」とおばあちゃんに質問
おばあちゃん、一言
「キャデラック」
きゃ、キャデラックですか…でかいっ
tisaneの半分くらいの背丈になっちゃった、やせたおばあちゃんが、
キャデラックを運転する姿を想像するのに苦しんでいるtisaneの横で、PTさんがおばあちゃんに次の質問
「ピンク色のキャデラック?」
あるわけない、ラスベガスじゃないんだ
PTさんは冗談で言ったのに、おばあちゃんは「趣味悪~い」というようにしかめツラをして、
「ベージュよ、ベージュ!」
と言って、だまりこくってしまいました
そんなことはゼンゼン気にせず、「ピンクだと思ったんだけど、アハハ~」と笑っているPTさん
この際、何色でも、いい
再び自慢のキャデラックを運転できるようになる、とは思えないけれど
これなら、おばあちゃんは水曜日には退院できそうです
早期離床
怖くて、なかなか進められないかも知れないけれど、
やっぱり離床の効果は、大きいです
あのままおばあちゃんを椅子に座らせなかったら、そのままベッドに本当に寝たきりになって、じょく創ができちゃったり、経管栄養になっちゃったり…
おばあちゃんの運命の分かれ道の月曜日、でした
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Comments
確かに3日連荘でも、同じ患者が診れるかっていったら違いますよね~。さっさと退院していくし。
でもtisaneさんが言うように、寝たきりになるか回復していくか。これが運命の分かれ道なんでしょうね~。
さすがにVT3時間後に退院は無理でしょうけど。。(苦笑
ピンクのキャデラック。
どんな想像ですかねぇ、PTさん。
Posted by: 蘭丸 | 04/10/2007 at 01:55 PM
蘭丸さん
蘭丸さんのところも、回転速いですか?
看護計画立てているひま、ないですよね~
Posted by: tisane | 04/12/2007 at 01:24 PM
知識がないものですから。。。すみません。
もしか、この場合、MDが強行に退院させてしまって、
家でVTが起こってしまったら、、、
家族は訴えることができるんでしょうか。。。
また、誰と誰を訴える事ができるのですか?
Posted by: fluffy-MA | 04/16/2007 at 06:43 PM
私が働いていた病院もなかなか回転のいい病院でしたが、さすがアメリカだと思いました。すごいですね。VT起こしたばかりの人も退院考えちゃうんですか。
早期離床、やっぱり大切ですね。人手が足りなかったりするとついついここまで見てあげられなかったりしますが、でもやっぱりもっと考えるべきだと思いました。
Posted by: たび猫 | 04/17/2007 at 05:05 AM
fluffy-MAさん
う、訴える!!やっぱり、医療訴訟の範囲なのでしょうか、これは??
VTでも、症状が出ていない、というのがミソなんでしょうね
普通に生活していて、VTでている人も居ますが、心電図つけていないから、気が付かなかったりしますよね~
そういう私も、寝不足だとPVC出たりします^^;
たび猫さん
こんにちは
人手不足って、永遠に解決されないんでしょうね
いつになっても、課題です
ご訪問、ありがとうございました
Posted by: tisane | 04/19/2007 at 07:53 AM