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こ、こんな患者さん・・・も

アメリカの看護師募集には、よく “Prison Nurse” というのがあって、いわゆる塀の中で働くナース
それなりのリスクを背負うせいか、かなり給料がいいそうで…昔の同僚が言っておりました
彼が言うには、主な仕事は薬を配ること
そうだよねぇ
服役中でも、病気になるヒトや
慢性疾患を持っていて服役するヒトもいるだろうし

で、その薬を配る時は、両脇を守衛さんに抱えられるようにして配りに行くのだそうです
余計な会話は、禁
鉄格子の中に入っていくのは、たとえ護衛つきでもけっこう怖いもので、1年経っても慣れないから、やめた、と同僚は言っておりマシタ

このまえ受け持ちになった患者さん
ジェネラル病院から運ばれてきました…「ジェネラル」と聞いてアメリカでナースをしている方はピンとくるかも
公立病院のこと
こちらで公立病院というと、なかなかよいイメージが、ないです
というのも、保険を払えない人やホームレスなども、とりあえず運ばれる病院だから
ジェネラルの救急は、(そういう意味で)スゴイ…とか

この患者さんは、わけあってジェネラルに運ばれましたが、うちの病院の保険を持っていたので、状態が安定した段階でうちに転院してきた、というわけです
アメリカならでは、のシステム

で、その「わけ」なのですが…
旦那さん殺し

Night(夜勤)からのレポートが
Shot her husband, and then shot herself. Obviously, succeeded to her husband, but not herself.
と始まって、思わず
Kidding ME!!

でたっ
銃社会、アメリカ

旦那さんを銃で「撃ち」「殺して」、自分も「自殺(未遂)」をはかるとは・・・
いるんだ、自分の周りにも、こういう人
銃があるんだ、一般家庭にも

この患者さんは、自分の胸を撃ったんだけど、銃弾はお腹のほうに下がっちゃってT10、T11に当たって跳ね返り、肝臓を一部損傷
ちょっと上向きに撃っていれば、肺か心臓だったのだろうけど

T10、T11の損傷なので、当然下半身麻痺
銃創は、胸部中央に5センチくらいの開放創になっていて、丸く5センチくらいの深さの穴
そのすぐ下からおへその下までStapleで手術創が閉じてありました(長い)
きっと、肝臓を修復する時にできた傷
飛び散った銃弾がないかどうか、あちこち探したんだろうな

状態はすっかり落ち着いているのですが、意識がもうろうとしていて
当然、24時間観察中(Sitterがついています)
Sitterは、看護助手で24時間交替で患者さんの横について、自殺を図らないか、他人に危害を加えないか見守っているし、患者さんの身の回りのお世話もします

それから、精神科鑑定も入ります
こういうケースを、州法のコードをとって “5150 (Fifty one, fifty)” と言われます
精神的な問題で自分や他人に危害を加え(る可能性があって)、拘束される状態です
この患者さんは、5150の72時間を過ぎてもなお精神的な保護観察が必要ということで、5250に移行していました

それとは別に、殺人罪の関連でしょうか、8時間おきに、Sheriffから担当のナースに電話が来ます
拘置所にいる代わりに、病院にいるわけですから・・・
Sheriffは、郡の保安官で「郡の通例司法権と警察権をつかさどる」のだそうです
「郡」はCounty(カウンティ)とよばれ、いくつかの市町村がまとまって、ひとつの郡になります
だから、州の中にいくつかの郡があって、そのなかにいくつかの市町村がある、という仕組み

Sheriffから電話が来ると、
むこうもオキマリの手順なんでしょうねぇ…同じことを聞かれます
患者さんのいる場所→Exactly Room 6411、というように、正確に「どの部屋」にいるのか、知りたいらしい
そして、「だれ」といるのか→ひとりではなく「Sitter」さんがついている、というのを確認したいらしい
(下半身麻痺で、逃走できないっちゅうに・・・)
それから、患者さんの精神状態→落ち着いている、変わりない、と一言言えばオッケー

最後に、自分の名前→スペルで正確に伝えます
すると、Sheriffがそれを繰り返します
“t-i-s-a-n-e, is this correct?” とSheriff(たぶん制服で帽子をかぶって銃を携帯しているイメージ)

で、思わずこちらも
“YES, SIR!!”
(敬礼、はしませんが)

まったく、この電話、レポートの時間の忙しい時にかかってくるのよねぇ~
Sheriffだから、待たせておくわけにもいかないし、まして「別の時間に電話してくれ」とか「かけなおしてくれ」ともいえないし…
むこうだって、こんなオキマリの電話を毎日かけなくちゃいけないなんて
お互い仕事とはいえ、トホホです

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Comments

ですよね~。NeNeは、SMジェネラルがはじめての仕事だったので、シェリフつきの患者さんは、しょっちゅうみてました。かれらは、堀の内だと、たいした薬をもらえないので (タイロノル、だとかのOTC)わざとっちゅうか、具合を悪くしてSMGHにくれば、すくなくとも ヴァイコデン や モルヒネをもらえる率があがりますから。5150はざら。1ど4Point、皮製、鍵付きのリストレインで運ばれてきた患者もいましたっけ。なんてったて、ジェネラルには鍵つきの部屋もありましたね~。わたしのブログでもジェネラルの思い出みたいなのもやってみようかな。あまり、日本人ナースで公立病院で働いたことのある人は少ないかもしれないし。アメリカの断面がみれておもしろいかも。tisaneさん、ご苦労様でした。

Posted by: NeNe | 01/18/2007 at 08:07 PM

NeNeさんのブログ、そちらの方向に行きますか~
オモシロそう、デス

こういう人たち対称だと、看護の内容もPriorityも変わってくるよね「安全第一」←自分の安全?

Posted by: tisane | 01/19/2007 at 08:45 AM

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