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カゼで病院に行ってはいけませんか?(HMOに対する疑問)

HMO (Heal Maintenance Organization)は、アメリカの保険プランのひとつ

アメリカは国民皆保険ではなく、個人で健康保険に加入するHMOでは、患者は保険会社が作ったリストの中からあらかじめ主治医を選択しておき、受診はもちろん、入院、救急受診、専門医受診についても主治医の了解が必要

もし、耳鼻科にかかりたいなら、直接町の耳鼻咽喉科に初診でかかる、というわけにはいかず、まず主治医に会って耳鼻咽喉科受診が必要、と認められた場合のみ

紹介状をもって耳鼻科の先生に会える、というわけだ

道のりは、ながい

だから、主治医はGate Keeperとも呼ばれる

私の保険プランは、HMOの中でも比較的融通が利くほうだった

予約センターに電話をすると、主治医じゃなくても予約の空きのある内科医のところにまわしてくれる

医師じゃなくても、ナースプラクティショナーという特別の教育を受けた看護師がいて、大雑把に言うと医師と同じ診療をしてくれる(患者には、医師より丁寧と好評☆という研究も)

なのに!

(自分ごとでなんですが)火曜日の夕方から、頭痛、咳、痰、咽頭痛、発熱が始まった

それでも、水曜日一日市販の風邪薬で様子を見た

水曜の夜中には、さらに熱が上がり限界

水曜の朝6時に、予約センター(24時間)に電話すると、アドバイスナースに回された

アドバイスナースは、お決まりの質問をプロトコールに従って聞いてくる

「熱は何度ですか?」「頭痛は?」「唾液が飲み込みにくいですか?」「飲み込みにくいとすれば、よだれが出ますか?」(←出るわけないが、出ていれば脳梗塞のほうに質問項目が移るのだろう)

結局症状から、アドバイスナースは「ただの風邪」と判断したのだろう

「空きがないので、内科から直接連絡が行くようにメッセージを送っておきます」という答えだった

空きがないわけがない、私の診療は、10分で終わるケースだ

「ナースプラクティショナーでもいいから!」とすがったが、予約は入れてもらえなかった

内科からの連絡を待つしかない

ところが、午後1時になっても連絡が来ない

そこで、予約センターにもう一度連絡すると、返事は「メッセージは送ってありますので、内科からの連絡を待ってください」だった

メッセージの再送信をお願いしたが、却下された

それから1時間半後、ようやく内科から電話が来た!今日の夕方一番最後でいいから、受診させてください、と言ったが、答えは「あなたの予約は、明日の午後3時35分にとれました。主治医ではありませんが、いいですか?」とのんきなことを言っている

さらに25時間待て、というのだ!

熱が上がって待てないので、何とか今日中にお願いします」と頼み込むと、「Late Clinicというのがあります。午後9時までやっています」というではないか

希望の光!

「誰でもいいので、Late Clinicのところに入れてください」と言うと、「今、2時半です。3時にならないと、Late Clinicの予約コンピューターにアクセスできないので、3時以降にかけなおしてください」と返答

もう、ギャグ  絶対予約を入れてくれない

仕方なく電話をいったん切り、また3時半にかけなおす

すると、予約センターは「あなたは、今日何度も連絡してきていますが、症状に変化はありましたか?」と聞かれた

「は、段々熱が高くなってきています。今日中に薬をもらいたいのでLate Clinicの予約をお願いします。」と言うと、私は既に「ただのカゼ」と診断されているのだろう、「Late Clinicは空きがありません。明日午後3時半に受診してください」と同じ答え

Late Clinicも予約がいっぱい、ということはないだろう

でも、ただのカゼの私を見てくれる枠はない、ということなのだ

喘息発作なら、みてくれるのか(怒)!

すがるすべもなく電話を切り、夜になった

今夜乗り切れば、明日は病院からカゼ薬がもらえる

こんなとき、日本の町医者はいい

薬の処方だけでなく、下手すると注射だってしてくれる

すぐに元気になれる

ところが、夜8時になるとますます熱が上がり、のどの痛みも強い

市販の風邪薬で症状を抑えても、おさまらない

しつこい私は、また予約センターに連絡した

今度は、アドバイスナースの質問にはあやふやに答えた

「熱は何度ですか?」→よくわかりませんが、高いです、「頭痛は?」→まえよりひどいです、「唾液が飲み込みにくいですか?」→飲み込みにくいです、「飲み込みにくいとすれば、よだれが出ますか?」→よだれは出ませんが、飲み込みにくいです・・・

「カゼ≦私<脳梗塞」の構図で攻める

すると、「今夜9時半なら、空いています」と言われた

結局、万が一もっと緊急の患者からの連絡が来たときのために、枠がとっておいてあるのだ

病院で、やっとDr. L.に会うと、「あ、ただのカゼ」とニヤッとわらい、5分で診療は終わった

血圧、肺音、心音など聞いてはくれたが、そんなもん、異常があるわけないでしょう!

そして、Dr. L.はおまけのように、うがい薬を処方してくれた

結局、市販の風邪薬を飲んで1週間寝ていろ、ということなのだ

私は、熱も高かったしVirusによる感染かBacteriaの識別をして欲しかったのだ(←患者の言い訳)そんなものに、お金を使うはずもない、か

こうして、医師に受診する前にアドバイスナースが患者をふるいにかけているわけで、本当のGate Keeperはほかにもいた

保険会社としては、カゼごときの患者の医師の診療一回分のレセプトを回されても、払いたくないのだろう

ただのカゼで、病院に行ってはいけませんか?

こんなとき、HMOは全く役に立たない

http://members.kaiserpermanente.org/kpweb/pubcfe/228/detailPage.do?html=/htmlapp/feature/228colds/nat_hometreatment.html

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Comments

体調はいかがですか?
アメリカでの医療情勢の厳しさを痛感したプログです。
日本では町医者もいるし、救急病院みたいなところでは、すぐに診察してくれますもんね。
それと病院職員だと「自分の働いている病院ならなんとかしてくれる」と思ってしまいますが、アメリカではそれも通用しないんですね。
ホント厳しいです。
しかし、電話での問い合わせで…、
「カゼ≦私<脳梗塞」
という論法で患者の状態を識別していくのは極端ですね。
オイラもよく救急外来での電話応対はしますが、そこまで飛躍してはいかないですね。
まぁ、緊急度を追求するとそうなるのかな。
とりあえず、ゆっくり休んで早く体調を整えてくださいね。
看護師さんは「体が資本」ですからね(^_-)-☆

Posted by: きくきく | 06/18/2005 at 04:15 AM

きくきくさん、ご心配ありがとうございます。HMOに振り回されっぱなしです。救急外来の電話対応は、たいていマニュアルがあるものなのですか?私は一度、このAdvice Nurseの質問ツリーを見てみたいですね(怒)。次なる転職先は、Advice Nurseか?

Posted by: tisane | 06/20/2005 at 04:20 PM

オイラの働く病院では、ある程度マニュアル化はされています。
基本的は「患者さんは断るな!!」というのが病院長の命令です。
すべて受け入れ体制も実は問題です。当初は患者さんも喜んでくれましたが、現在は「コンビニエンスストア」状態の時もあります。(またにオイラのブログ内で愚痴ってますが…)
マニュアル化した応対と臨機応変な応対をどのように使い分けるかがポイントですね。
いずれにしても「患者さんは自分が一番の救急患者」という意識を医療従事者が理解し、受け止めてあげることが大事だと思い、日々対応しています。

Posted by: きくきく | 06/20/2005 at 04:57 PM

tisaneサマ~
やっとこれましたワ
mimimi デス

ブログ読んでいたらこちらも具合が。。。
『いいから 早く診てあげて~。薬くれ~」と叫びそうになりマシタ

日本の医療にもっと感謝しなくては
いけないでしょうか。。。

ブログではアメリカなんて無縁なアタシが
こうしてお話を聞くコトが出来るんダナァ~

また 遊びに来ます!!

Posted by: mimimi | 06/20/2005 at 08:24 PM

tisaneさん、具合はどうですか???
本当にこっちのHMOって悲惨ですよね。
私も何度も病院にゆけず泣き寝入りしました。
看護婦さんで、いっつも人を助けてるのに、こんな仕打ちとは!!!
からだにはくれぐれも気をつけて早く元気を出してくださいね。

Posted by: スコノりこ | 06/20/2005 at 11:39 PM

薬より養生・・・一医者からの健康生活応援blog
にコメントありがとうございます。

体調はいかがですか?
僕も渡米直後は訳も分からずHMOに加入してしまい、
どこの誰だかも分からないドクターを指定させられた
経験を思い出します。
結局、私は翌年より保険の種類を変更しました。

僕も書きたいことはいっぱいあるのでもう少し生活が
落ち着いたらもっと、もっと頻回に更新して行こうと思います。

息子の病気で経験した患者の立場から見たアメリカ医療の現実をもとに、
日本の医療のすばらしさをできるだけ多くの方に伝えられればと思っています。

以上が今月、僕の病院がだした会報に載せた自己紹介です。
これを実践するため日本でがんばります。

Posted by: Tanchan | 06/23/2005 at 10:42 AM

きくきくさま

「患者さんは自分が一番の救急患者」という意識
美学ですねー、感動しました

こんど、ツメアカ送ってくださいな
病院じゅうに撒き散らしたい(バイオテロ!)

Posted by: tisane | 06/23/2005 at 12:07 PM

mimimiさま
お見舞いきてくれて、ありがとー
mimimiナースのような、心温かいナースに看護されたら、すぐによくなります
でも、ネタにしないでネ(おじぃ、じゃないからダメ?)
よかったら、また遊びにきてください☆

Posted by: tisane | 06/23/2005 at 12:11 PM

スコノりこ さま
「泣き寝入り」だなんて、許せない!
先進国にあって、普通じゃないですよね
やっぱり、アメリカのシステムは日本人には馴染みにくいです
「先生におまかせしま~す」がなつかしい・・・

Posted by: tisane | 06/23/2005 at 12:33 PM

Tanchan様
わざわざ、こちらのblogまで来て頂いてありがとうございます
今は日本でお仕事されているのですね
「アメリカの良いところ」を伝えるヒトはたくさんいますが「日本の良いところ」はまだまだ少ないですので、blogのアップも楽しみにしています
どうぞよろしく

Posted by: tisane | 06/23/2005 at 12:39 PM

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